黒岩荘日記

日記です

散財するは我にあり

5月19日

毎週の楽しみであるポケんち、ニチアサを視聴。ポケんちはポケモン愛に溢れ力の入った素晴らしい番組。ニチアサも同様。でもリュウソウジャーは特に観ていないので9時半に家を出てTSUTAYAにDVDを返却。

親友とポケモンの位置情報ゲームアプリ(を口実に遊んだり街をぶらつく)をするため昼前に駅に集合する。曇りがちだが天気は良く風が強い。日に日に、初夏の兆しが街の色や空気にはっきりと現れていくのが嬉しく、わくわくする。行きつけのラーメン屋二軒がエグいくらい混みあっていたため、外食に対して異様に保守的な我々ではあるが、久々に新規開拓を試みる。前々から気になっていた、年季の入った感じの素朴な定食屋『すみれ』に満を持して突入。ラーメン400円、チャーハン530円となかなかリーズナブルで味も良い。行きつけが増えるのは、知らずにいた新しい音楽に出会える楽しさに近いものがある。

夜10時まで僕の家で宅飲みし、酔いも回って気持ち悪いくらいお互いを褒め称えあう。傍からみたら絶対に気持ち悪いだろうと思う。でも、社会的弱者(という自覚を持つ者)同士のこのような傷の舐め合いが、特に今は何より心地よい。仲が良すぎて妻にも親にも心配されているが、うん、何も心配するような事はない。さらに別の友人と合流し、ファミレスで遅い夕飯をとる。

 

5月20日

妻を見送り、午前中はほぼ『それでも町は廻っている』を読んで過ごす。何度繰り返し読んでも全く飽きのこない、奇跡のような漫画だ。無人島に持って行ける漫画を一種類選べと言われたらこれだ(諸星大二郎作品を読めないのは辛いが)。それほどまでに様々な要素、ジャンルが混在し、読み返す度に新たな発見がある。汲めども尽きぬ文化的滋養がここにある。今後これに比肩する漫画はそうそう現れないであろうと確信している。

午後はイベント会社の面接があり、アイロンのかかったシャツが一枚もないことに気付きあわててスチームに水を汲む。恥ずかしながら、実はこれが人生初のアイロンがけであった。若大将の話などをし面接は終了(駆け足)。家に帰ると半ドンして親知らずを抜きに歯医者に行っているはずの妻が『腫れが引かないから親知らず抜いてもらえなかった』と布団で半ベソをかいていた。

妻をたしなめ僕の旧知の歯科医を紹介した後、ダブりや不要になったレコードを買い取ってもらうため、地元唯一のレコ屋(敢えてこう言いたい)であるSeptember Recordsへ向かう。大した金額にはならんだろうと高を括っていたが、思いの外な値段で買い取っていただけたのでとてもありがたかった。査定中に『最近ちょっと高いレコード買っちゃって金欠なんすよね...』みたいな話から入ってしまったのでよく考えるとちょっといやらしい。とはいえここへ来ると何かしらいいレコードとの出会いがあるのは最早避けられない運命なので、スペシャルズの『シングルス』アナログ、おまけに今週末のラッキーオールドサンのライブ前売りチケまで買い、結局収入と支出でほぼトントンになってしまった。

大好きなお店なのでずっとそこにあってほしい。あってほしいと思うからにはしっかりお金を落とす。そうでなきゃいけない。消費者かくあるべし!と、ダメダメな自己を無理矢理肯定しながら家に帰る。

夕飯にプッタネスカを作って食べる。ここ最近で最もうまく作れたので満足。実のある一日だった。