黒岩荘日記

日記です

近況前編

ああ、なんてことだろう。(誰も見ていないであろう)このブログを更新せず軽く2週間経ってしまっていた。日々はせわしなく過ぎ去り、残したい記録や感情の機微はそれが膨大なほど、形として残すのは難しくなっていく。機微を書き取るには、時間もずいぶん経ってしまっていた。

この2週間本当に色々な事があったが、起こったこととしての事実としてしか思い出すことが出来ないのが悔しい。その日のうちに書き残しておかないと大抵の事は忘れる。その忘れたことの何割かにも、残しておくべき価値のあるものはあったかもしれないのに。兎にも角にも、大脳皮質にへばりついている記憶の絞りカスだけでも何とか文字に起こしていきたいと思う。

今はとにかく仕事が面白い。毎日、全身の血が入れ替わっているような気持ちになる。刺激が多い分疲れるが、周囲の支えがあってなんとかやれている。生まれて初めて、自分自身の能力を試してみようという、自分にしてはあまりにも前向きな思考が脳内に生まれている。

平日はえいこらと働き、土日も商材研究に勤しんでいる。商材研究というか、ただハードオフで100円レコードを漁っているだけなんだけど。今までは見向きもしない棚だったものの中で、『よくあるやつ』『あんまりみかけないやつ』『みたことないやつ』くらいの大雑把な分類は出来るようになった。今は八神純子を血眼で探している。

先週木曜、遂に地元高崎で大森靖子さんがライブをするということで、なんとしても目撃しなければいけないと心に決めていたがチケットを買っていなかった。ツアー日程が決まった時にはまだ前のクソ職場にいた上にライブは平日の割と早い時間からだったので、人生に絶望しライブ日程にも絶望していた僕はこの絶好の機会を完全に捨てていた。だが今や職場から歩いて2分の場所にライブハウスがあり、尚且つ6時の定時で帰ることが出来る。間に合う。だがチケットがない。

昼休み、当日券があるかどうかも分からないまま、まるで街灯に群がる羽虫のようにライブハウス周辺をふらふらしていた。ふと目をやると、入口付近にギターの畠山さんとゆるナナちゃんの姿が見えた。うわ!え?高崎に!畠山さんはゆるナナちゃんをフレームに入れた自撮りを撮ろうと躍起になっていた。マネージャー二宮さんの姿も見えた。あまりにも現実離れした光景。ここは常世か黄泉か。畳み掛けるように、入口奥からショッキングピンクのTシャツに身を包んだピエール中野が現れた。ぎゃ!

BPM160くらいになった心臓の鼓動を何とか抑えながらそそくさと昼ごはんを食べて、事務所に戻るとけっさくくんが斜め向かいのデスクで事務作業をしている。ああ、なんていう日だろう。たぶん後半に続く